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販売好調が続く家電量販店業界で、連携を模索する動きが出てくる背景には、販売競争の加熱に対する危機感がある。
KやY電機を中心とした競合は、低価格販売と同時に、幅広い品ぞろえを必要とする店舗の大型化が主流。
九四年度以降、大手各社はスクラップアンドピルドを加速し、一店舗当たり面積は急速に拡大している。
より多くの商品を効率的に調達すると同時に、設備投資の原資となるキャッシュフローを着実に積み上げるために、パイイングパワーの向上が課題として浮上している。
大型連携はいったん白紙に戻った。
「複数の中堅量販店からも連携の話があるが、今はすべてお断りしている」と語るK社長。
だが、こんな言葉も漏らす。
「もちろん、心変わりもありうるけれど・・・」。
過熱する局地戦九九年六月下旬、群馬県前橋市が熱気に覆われた。
二十五日にY電機が「テックランド前H店」を、翌二十六日にはKが「NEW日吉店」をそれぞれオープン、いずれも開店前から数千人の消費者が長蛇の列を作った。
「家電戦争・前橋の陣」は、Y電機のお膝元にKが大型店でなぐり込み、Y電機が総本山の大型化で迎え撃つ、といった構図。
近年の家電販売競争で目立つのは、こうした敵地の本丸への出店攻勢だ。
特にK、Y電機の西日本進出が、局地戦を過熱させている。
北九州市八幡東区には二000年春、B電器とKが売り場面積八千平方れ級の大型店を出店する。
実はB電器の土地は、同社がKとの抽選に勝ってS製鉄から購入したもの。
だが後日、Kが改めて隣の土地への出店を決定、異例のか呉越同舟が実現した。
K社長は関西での店舗展開にも意欲的だ。
広島市北部の八木ではDの店舗のすぐ横にY電機が大型店を構える。
「ヤマダは新製品を集中的に広島に投入している」と、Dは品ぞろえの充実ぶりを警戒する。
大手各社が地盤とする地域では、店舗数が飽和状態に近い。
満杯の器から水があふれ出すように、地元以外の有望地域に進出するのは自然の流れ。
仁義なき戦いは全国に広がっている。
局地戦をさらに混迷させているのが、Yバシカメラ、Bカメラなどカメラ量販店。
すでにYバシの総売上高はB電器をも凌駕する。
今や「YKK」のKデンキにとって代わり、「YYKの時代」と指摘する声も聞かれる。
同社の藤沢昭和社長は出店競争には冷淡だが、店舗立地は都心部の駅前だけに、出店するとなると、各社の本丸にくさびを打つ。
「本当に怖いのはYバシだ」。
ある量販店の首脳は真顔で語る。
家電販売競争、一部で訴訟合戦に全国で過熱の一途をたどる家電販売競争。
明らかに競合相手をターゲットにした販促手法も珍しくなくなったが、とうとう北陸を主な舞台に、有力店同士が訴訟合戦を繰り広げる事態が発生した。
Y電機は九九年四月、「故障多し」と表示した値札をつけて同社のオリジナル商品を販売され、信用を傷つけられたとして、3Qグループ(福井市、柴田清一郎代表)の四社に対して約千五百万円の損害賠償を求める訴えを前橋地裁に起こした。
訴えによると、福井、富山、石川各県にある3Qグループの「一OO満ボルト」四店が二〜三月にかけて、Y電機が韓国メーカーから調達しているオリジナルビデオとテレビを店頭陳列し、「故障多し」と書いた値札をつけて販売していたという。
3Q側のが報復行動も早かった。
訴えられた当日夜、Y電機の数店の店頭売価表示を「わずか三十分ほどの間に調べ、写真を撮った」(柴田代表)。
その結果、実際の店頭価格とは異なる価格や、展示していない商品の価格を比較表示していることが判明した、として、逆にY電機を提訴した。
柴田代表は、「故障が多いという表示を掲げて売った事実はない」と主張。
同時に「ライバル店の価格を自店内で表示して安さを強調しているが、ライバル店の価格を実際より高く表示して自社の安さを誇大宣伝している」と、Y電機の商法を批判する。
Y電機も一歩も譲らぬ構え。
「故障多し」の表示については「写真があるし、間違いない」(M守常務)。
売価比較表示についても、調査に基づいているとしており、両社の主張は全くの平行線だ。
Y電機が売価比較に取り組み始めたのは五年ほど前。
九四年にはチラシの表示をめぐって、Kと訴訟合戦を繰り広げた。
この法廷闘争では、結局、比較売価表示のあり方が明示されぬままに和解した。
公正取引委員会の比較売価に関する一般的な見解は「比較表示された売価が事実であり、その証拠も明確に示されるならば、合法である」というもの。
比較売価を調査した日時が明示してあれば、たとえその後、売価が変更されても、「事実と異なる表示」として違法になることはない。
柴田代表は、「他店の価格と比較対照する」行為自体が問題と主張する。
店頭価格は一日の間ですら何度も変わるもので、比較表示された価格が「事実と異なる」可能性は極めて大きい、との理由からだ。
だが、売価調査は「ほほ一週間に一度」(M常務)だが、日時は必ず店頭に表示している、とのY電機の主張が事実ならば、表示のか鮮度に難点は残るものの、違法とは断定しがたい。
双方の言い分の是非は、司法判断を待たねばならない。
ただ、判決いかんにかかわらず、売価比較表示という行為自体の是非は、業界内での自主的な判断にゆだねられたままとなる。
急成長するBオフコーポレーション本の仕入れのノウハウを武器に、急成長しているチェーンがある。
その名は吉本店最大手のBオフコーポレーシヨン(神奈川県相模原市、坂本孝社長)本を売りに来る固定客がもたらす豊富な品ぞろえが、年間七十〜八十店もの大量出店の原動力となる。
「新品のような中古本」を売り物に、都心や海外の市場も攻略しようとしている。
店に入っていく客より、店から出ていく客の方が身軽になっている。
全国に約三百七十店(九九年三月末現在)を展開するBオフの店舗では、こんな光景が日常茶飯事だ。
「ありがとうございます。
お売りいただける本ですか」。
売りに来る客が特に多い日曜日は、店員は買い取り額を電車で計算し、精算するだけでも大忙しだが、大きな袋を下げて店に入つできたり、駐車場でトランクを開けている客を見つけると、こう言ってすぐにかけつける。
Bオフの店は見掛け上、普通の新刊書を売る書店と大差はない。
ただ違うのは「お売り下さい」という看板やPOP(店頭販促物)と、取り寄せや予約販売ができないこと。
買いに来た客の大半は店頭の商品を見て回るだけなので、いやがうえでも売りに来た客に対する接客が目立つというわけだ。
「売りに来る人には一抹の後ろめたきがある。
一度買い取りを拒まれたり不愉快な思いをすると、二度と来店しなくなる」。
Bオフの幹部は、特に買い取りの接客に力を注ぐ理由をこう説明する。
Bオフが販売する商品は、新規出店の際の初期在庫を除き、各店での自給自足が原則。
不況という追い風もあって、モノさえあれば売ることには不自由しないだけに、各店の盛衰はそれぞれの地域でどれだけ豊富な商品を買い取り、品ぞろえをできるかにかかっている。
売りに来る固定客を着実に増やすため、原則として一冊でも買い取る。
買い入れ基準は、少年コミック、単行本などジャンル別に、本の汚れ具合によって五段階に分けた全店統一の価格表によって運営している。
買い入れ価格の平均は定価の一O%。
これを最初は定価の半額で売り出すが、三カ月以上売れないものは百円に値下げして販売。
また、汚れの目立つものは、最初から百円で売ることを前提に、十ー二十円という金額で買い取りをする。
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